日本の学生向け(小・中・高)デザイン教育を変える
Figmaは現在、Google for Educationとのパートナーシップを拡大し、全国の小・中・高校生を対象にFigmaとFigJamを提供しています。生徒向け個人用デバイスとして人気の高いChromebookやGoogle Workspace for Educationをご利用でしたらFigmaを学区単位でお申し込みいただけるようになりました。
日本では90%以上の家庭がインターネットを利用していますが、デジタルデザインツールを自由に利用できる生徒は少なく、ソフトウェアはコンピューター教室等でしか利用できないというのが現状です。そこで、FigmaはGoogleとのパートナーシップにより、日本全国の学区で、Googleの管理コンソールを使用してFigmaエンタープライズのライセンスを無料で導入、管理できるようにしました。これにより、多くの生徒が学校用の個人デバイスでデザインのスタンダードツールを使用しながら、ブレーンストーミング、コラボレーション、そしてデザインをできるようになります。ハードウェアとソフトウェアが日常生活において不可欠なものになった現在、Figmaのテクノロジーを使用できることは、生徒にとって大きな意味を持つはずです。


生徒の積極性、将来への意欲を育む
Google for Educationとのパートナーシップの始まりは、米国で昨年行われた限定的なベータプログラムでした。このプログラムを通じて、全米50州の生徒や教師が、学校から支給されたChromebookデバイスでFigma製品を使用しました。非営利活動を支援するためのデザインコンセプトから、地方自治体のサービス向上を目的としたアプリのプロトタイプ作成など、テーマは多岐に渡りました。ホワイトボード機能とコラボレーション機能を兼ね備えたツールであるFigJamも、授業やカリキュラムを再考するために必要なツールとなり、生徒間の対話や積極性を促進する新たな手段となりました。FigJamは、授業計画からグループ・プロジェクト、学習ガイドにいたるまで、教師と生徒が独自の学習体験を共同で作り上げる場になっています。
FigmaのCEO、Dylan Field は「デザインとビジュアルコミュニケーションのスキルは、生徒たちにとってもはや必須と言えます」と語ります。「複雑な問題の解決、コラボレーション、創造的な表現など、あらゆるスキルを身につけるために、デザインは役立ちます。私達は、デザインやソフトウェアの世界を、輝かしい経歴を持つ一部のエリートのものとするか、、全ての人がアクセスできるものにするのか、選ぶことができます。Figmaは後者の実現を目指しています」。

一人でも多くの生徒がデザインの真髄ととコラボレーションのスキルを身につけられるようにすることは、将来のキャリアを構築する上でとても重要です。McKinseyのレポートによると、デザインを重視する会社は、「同業他社と比較して、5年間で収益と株主投資利回り(TRS)が急激に増加し、同期間全体で収益成長率は32%、TRS成長率は56%高い」という結果が出ています。同様に、McKinseyは、デザイナー以外でも潜在的なデザインリテラシーを持っている人が増えていると報告しています。多くの職種においてデザインに対する意識が高くなっていることを示しています。
日本のデザイン人材育成をサポートする
画期的な量産型ノートパソコンから携帯音楽プレーヤー、日本を象徴する新幹線まで、日本のテクノロジーは世界中の日常生活を変革してきただけでなく、世界の技術革新を牽引してきました。日本の教育制度は機会と公平性を重視しており、全国の高校卒業率は世界最高水準の95%を超えています。国家レベルでの財政支援によって、すべての学校に平等な機会が保証され、都道府独自の基準で教師を採用できるため、具体的なニーズに基づいた人員戦略が可能です。
一方で、教室へのコンピューター導入は遅れていたため、2019年に日本の文部科学省は、最新の労働需要に対応すべく、高速ネットワーク接続が可能なデバイスを生徒一人ひとりに供与するGIGA(Global Information Gateway for All)スクールプログラムを開始しました。
現在、日本では多くの生徒が、Google for Educationプログラムを通じてChromebookを使用しています。Google for Educationのガバメント・リレーションズ責任者である中野生子氏は、「GIGAスクール構想で示された理想的な学習環境にGoogle for Educationが最適であるという理由から、日本の自治体と教育委員会の約半数がGoogle for Educationの導入を決定しました」と語ります。Chromebookは、GIGAのハードウェア目標の達成に貢献しましたが、Figmaのソフトウェアツールも、教育機関や生徒にコラボレーション、デザイン、イノベーションのためのプラットフォームを提供するという、同規模の影響を与えています。「世界中でデジタル化が進む現在、デザインはもはや基本的なスキルと言えます」とGoogleのChromeOS EDU & Family担当グループプロダクトマネージャーAndy Russell氏は言います。「Figmaのウェブベースのデザインツールを授業に導入することで、生徒の創造性、コラボレーション、将来成功するチャンスを高めることができます。Figmaは高機能でありながら、授業で使いやすいツールです。当社のプログラムを拡大して、学校や家庭でChromebookを使っている日本の生徒たちにFigmaを届けることができ、大変うれしく思っています」
さらに、FigmaとGoogleの両社は、安定した事業所運営と大規模なローカルチームで日本のお客様をサポートしており、日本市場独自の需要に対応しています。Figmaは、日本市場を製品、コミュニティ、企業戦略の中心に位置付けています。日本はFigmaのユーザーインターフェイスが初めてローカライズされた国であり、生徒や教育機関が英語以外の母国語でFigma製品を簡単に使用できるようになった国でもあります。「ChromebookとFigmaは、デジタル化が進む世界で、生徒たちが使用し成功するためのツールであり続けます」とFigma Japanのカントリーマネージャー、川延浩彰は語ります。「このプログラムを日本に拡大することで、生徒たちは重要なデジタルスキルとデザインスキルを低年齢で身につけることができ、将来日本のデジタル変革をリードする人材になるはずです」

日本の教育機関や生徒たちと共に、この画期的な取り組みを拡大するにあたり、学校の責任者の方々には、ぜひFigmaの導入を検討してほしいと考えています。「Figmaは、子どもたちが新しい考えや価値を生み出すための最適なツールです。周囲からのインサイトやヒントを整理し、インスピレーションを得て、試行錯誤しながらアイデアやコンセプトを生み出すことができるからです」とChromebookとGoogle Workspace for Educationプログラムの試験導入校である原山小学校の校長、松本博幸氏はコメントしています。「当校の教師たちは、Figmaを使用することで簡単に生徒の意見や学習成果を収集し、対話の幅を広げて深く掘り下げることができます。生徒の考えを正確に把握できるため、授業の幅も広がり、内容に深みが加わりました」。