アクセシビリティ向上のために一歩前進
Rachel Miller(Figmaエンジニアリングマネージャー)、KC Oh (Figmaプロダクトマネージャー)

デザインはあらゆる人が利用できるものでなければならない、とFigmaは考えます。当社のコミュニティの3分の2以上が非「デザイナー」である現在、デザインを多くの人に開放するだけでなく、真に利用しやすくすることに意味があるのです。それは、年齢、能力、経歴を問わず、あらゆる人が製品のデザインプロセスに参加できることを意味します。
プロトタイプ作成用スクリーンリーダー・ベータ版のお知らせ
プロトタイプ作成は、デザインプロセスの重要な部分です。ユーザーはそのデザインが画面にどのように現れてくるかを繰り返し確認し、アイデアを練ることができます。しかし、目が不自由な人や弱視で支援技術を使っている人がFigmaを使ってプロトタイプを作成するのは困難です。たとえば、目の見えるユーザーにはプロトタイプが見えても、スクリーンリーダーには、空のキャンバスラベルしか見えません。つまり、テキストや画像などのコンテンツが、そのユーザーには基本的に見えないということです。
Figmaのコアとも言えるこのクリエイティブな機能は、すべての人が使えるものでなければなりません。そのために、今回、プロトタイプ作成用スクリーンリーダーのベータ版を発表することになりました。これには、テキストノートのサポート、画像の代替テキスト、対話機能が含まれ、タブ移動のようなボタンとキーボード操作で、プロトタイプ内を移動できます。この変更についてご意見を寄せていただき、スクリーンリーダーの操作性を向上させることが目標です。
このベータ版の提供に時間がかかった一因は、当社のテクノロジーの仕組みにありました。Figmaはウェブベースですが、デザインはHTMLで記述されていないため、通常のウェブサイトとは違い、ほとんどのスクリーンリーダーはうまく読み取ることができません。この問題を修正するために、 このFigmaプロトタイプでは、スクリーンリーダーで読み取れるよう、HTML表記への変換機能を加えました。この結果、スクリーンリーダーがプロトタイプに表示されるものを理解して読み取ることができます。時間はかかりましたが、スクリーンリーダーのユーザーにとって大きな前進であると思います。
これまでの成果
このベータ版の発表はうれしいお知らせですが、Figmaのコミュニティからはスクリーンリーダーとアクセシビリティのさらなるサポートを要望されています。今回のベータ版は重要なワンステップであり、以下のようなアクセシビリティ向上の取り組みが基盤となっています。
- ダークモードとカラーコントラスト向上に関するコンプライアンス(WCAG 3.0標準のドラフトに準拠)に対応し、より多彩な視覚表現を実現
- Figmaデスクトップアプリと、プロフェッショナル向け、ビジネス向け、エンタープライズ向けプランの、音声チャットライブキャプションのオープンベータ
- Dequeによるプラットフォームの全体評価で、改善分野を特定。キーボードのみの操作や、ARIAラベルのベストプラクティス準拠に対応
- アクセシビリティ向上のプラグイン、ウィジェット、コミュニティファイルの継続的追加と採用。作成者はAdee、Deque、Starkなどの企業や、Kelly Gorrなどのビルダー
当社では、担当チームがアクセシビリティを念頭に製品を設計、構築できるよう、必要なハードウェアやソフトウェアを提供するだけでなく、アクセシビリティを当然のものとして考えています。その1つの方法が、キーボードのみの操作やスクリーンリーダーの使用をサポートする、再利用可能なUIコンポーネントの作成です。また、新しい機能とコードをアクセシビリティのベストプラクティスに対応化させるツールも作成中です。
Figmaのアクセシビリティ向上は、コミュニティのデザインプロセス参加促進にもつながります。今後もアルファ版、ベータ版のテストプログラムをこちらで発表していきますので、ご期待ください。
今後の課題
CEOのDylanが先週のConfigの基調講演で述べたように、当社には課題がまだたくさんあります。Figmaのアクセシビリティ向上に引き続き取り組むと同時に、ユーザーがアクセシビリティの高い製品を作るためにどのようなツールが必要かを考えています。例としては、代替テキストの設定や、コンポーネントのARIAロール設定、プロトタイプのタブオーダー設定などの機能です。しかし、これはまだ始まりに過ぎません。Figmaコミュニティのために、この重要な課題に一緒に取り組むことを楽しみにしています。
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